名古屋の元暴走族総長が落語の真打ちまで上り詰めた!経歴や本名は?高校初日で退学?知識ゼロで入門したド素人ヤンキーのイケメン落語家伝説【瀧川鯉斗】

元暴走族総長・落語家瀧川鯉斗「運命の出会い、初めての落語」

とある日、いつものようにバイト先で皿洗いをしていたコイトさん。

突然店内が暗くなり、スポットライトが点灯したそうです。

その光の先には座布団が1枚。

その時、お店のオーナーがコイトさんにこう言いました。

コイト

「(何が始まるんだ?バースデーか??)」

オーナー

「落語だ。せっかくだから見てこい」

と落語を見てくるように言われたコイトさん。

ところがこの時コイトさんは、落語の存在を一切知りませんでした。

師匠!弟子にしてくれ!

「RA・・・RAKUGO??」

言われるがまま、落語を見ることになったコイトさん。

まず目についたのが100名ほどの観客。

そしてスポットライトに照らされた、着物を着た一人のおじさん。

座布団に座るやいなや、ぼそぼそと何かを話し始めました。

落語の枕が始まったのです。

枕(まくら)とは、落語の本題に入る前の世間話や小話の事で、ネタの前フリといってもいいでしょう。

ですが、何も知らずにこれを見たコイトさんはこう思います。

「(おじさんの独り言が始まったぞ、これが落語なのか??)」

困惑するコイトさんをよそに、枕から流れるように始まった落語。

見事な語りと演技に、コイトさんは次第にこう思うようになります。

「(見えるぞ、ジジイの背中に背景が見えるぞ)」

この時の演目というのが、腕はいいがぐうたらな魚売りの夫と、しっかり者の女房の心遣いや愛情を描いた落語でも屈指の人情噺「芝浜」でした。

[芝浜とは?]

ひょんな事から大金の入った財布拾いその金で飲み仲間と自宅で一晩飲み明かしてしまう夫の勝。二日酔いから起きた勝は金が無いことに気づき妻に尋ねる。ところが妻は知らないといい「金欲しさに夢でも見たのではないか、支払いはどうするんだ」と夫を責める。

家中ひっくり返しても財布が出てこないことを見て勝は、自分の情けない振る舞いを考え直し一念発起して働き者のなったという話です。

この当時は「十両盗めば首が飛ぶ(死刑)」と言われた時代。

拾った金で飲み明かした(使った)ことが役所にバレれば夫の命はありません。そこで泥酔に乗じて夫に「金はなかった」と伝え内緒で金の入った財布を役所に届け出ていたのです。

やがて三年が経ち、熱心に働いたおかげで店を持つこともでき生活も安定。勝は妻に日頃の献身をねぎらい頭を下げる。

そこで妻は初めてあの時の金のことを勝に告げ、拾ったはずの財布を見せる。実は届け出た財布は、あれから落とし主が現れなかったので、役所から下げ渡されていたのでした。

事実を知った勝でしたが、そのときの妻の行動が道を踏み外しそうになった自分を真人間に立ち直らせてくれたと、妻の機転に強く感謝します。

妻は夫の懸命の頑張りをねぎらい久しぶりのお酒をすすめる。杯を口まで運んだ勝だったが、不意に杯を置く。

「よそう。また夢になるといけねぇ」

この話に衝撃を受けたコイトさんは、居ても立っても居られなくなり、演目を終えて打ち上げの席にいた師匠(瀧川鯉昇)に、

「師匠!俺を弟子にしてくれ!」

と直談判。

すると

瀧川鯉昇

「お前、落語を知っているか?」

コイト

 「知らないです」

瀧川鯉昇

「新宿・浅草・池袋に寄席(よせ)っていうのがある。そこが仕事場になるから1回見てきなさい」

そう言われたコイトさんは、言われたとおり寄席に見に行きます。

聞くたび聞くたび爆笑のコイトさん。

独特の言葉づかいがある落語に困惑するも、分からないことは近くの人に聞いていたそうです。

しかしある日、大好きでいつも聞いていた演目「時そば」でしたが、なにか違和感があったのか、楽しめなかったそうです。

・落語って個性なんです。師匠が違うと違うふうに見える

噺家(はなしか)によって落語が変わる。

この気付きが、後のコイトさんに大きな影響を与えます。

知識ゼロで落語界に入門

最初にバイト先で弟子入りを直談判してから半年、寄席に通い続けても弟子入りの決意が変わらなかったコイトさんは、もう一度師匠の元へ行き、見事弟子入りを果たすことになります。

師匠である瀧川鯉昇さんは、コイトさんの入門当時の心境をこう語ります。

「100%でも無いんですよ、あの子(コイト)がキレないことに対する安心感が。

先輩から「白を黒」と言われても、違いますともまだ言えない業界だから。もし喧嘩売ったら困るなぁとは思ってたね。

噺家になってこの業界に身を置くことで、きっかけがあったら「役者の道に行きます」とか言ってきてもしょうがねぇかな、と。まあ、イイ男だからね、気がついたらコレ(小指を立てて)と駆け落ちとかね。それもありうるな、と。」

と正直、コイトさんにまったく期待してなかった瀧川鯉昇師匠。不安だけが大きかったようです。

師匠から言い渡された2つの約束

コイトさんに不安をもっていた瀧川鯉昇師匠から、2つの約束を言われます。

瀧川一門の絶対の掟

盗み暴力一発破門

若林さん(オードリー)は

・まあ散々どっちもやってきたから

とつぶやくも、

・いやいや、コレ(盗み)はやっていませんよ汗

と、指をクイクイ曲げて盗みの動きをしながらコイトさんも静かに反論。

・(師匠から)噺家なので、話芸なので、口で勝負しろ。暴力はだめだよ。と言われました

と付け足します。

そうして入門したコイトさん。

元暴走族の総長という噂は業界内でも瞬く間に知れ渡り、師匠たちから「お、暴走族総長だったらしいな」と会うたび冷やかされたそうです。

ここから、コイトさんの落語家としての人生が動き出します。

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