名古屋の元暴走族総長が落語の真打ちまで上り詰めた!経歴や本名は?高校初日で退学?知識ゼロで入門したド素人ヤンキーのイケメン落語家伝説【瀧川鯉斗】

暴走族総長が落語家になったら・・・

一口に落語家といっても、誰でもすぐ高座に上がれるわけではありません。

昔ながらのしきたりというか伝統があります。

それが、こちら。

・前座見習い(入門1~2年)

師匠の鞄持ち、雑用、休み無し

・前座(入門4~5年)

楽屋準備、高座、休み無し

・二つ目(10年~)

高座(紋付・羽織を着られる)

真打ち

弟子を取ることができる

これを頭の片隅に置いておきましょう。

今回ご紹介しているコイトさんは、真打ちです。

ちなみに、前座見習いで休み無しということについてコイトさんは

・これは落語の世界に身を置きなさいということで、師匠の近くにいることで感性を勉強する時期ですね

これに弘中アナは

・だって総長から鞄持ちですよ!?

と言うも

・でも楽しくてしょうがなかった。師匠の言葉が全部新鮮でした

として、新鮮だったエピソードを語ります。

とある日、楽屋に入り鞄持ちだったコイトさんは、何気なしにテーブルに鞄を置きました。すると師匠から

・コイト違う、そこはご飯を食べる所だから。鞄は置くな

と叱られ、一つ一つ学んでいきます。

前座見習い:師匠方が全員同じに見える問題

自分の師匠以外、全く知らないコイトさん。

一人一人挨拶に回るのですが、こんなことを思っていました。

「(みんな着物で小柄のおじさんじゃねぇか)」

そうです。

着物を着ていてそれなりの年齢の男性は、みんな大体同じ背格好になるもの。

コイトさんは、見分けが付かなかったのです。

暴走族の世界も落語の世界も上下関係は厳しいもの。

死ぬ気で覚えようと、師匠の名前と顔の特徴を必死でメモを取ることに・・・あいさつ回りも終わり、家に帰ってメモを読み返してみるもどれも内容が

ハゲ・ハゲ・ヒゲ・ハゲ・ハゲ

と、どれも同じようなものに。

それでも叱られながら、少しずつ落語界の常識を覚えていくコイトさんでしたが、ある日、ついにキレてしまいます。

前座見習い:コイトブチギレ事件

ある日、同じ前座見習いの人間が集合時間に遅刻しました。

暴走族の世界では1秒でも遅刻したら殺される世界。遅刻は絶対に許しません。

けれどその人は悪びれる様子もなく、しれっと過ごそうとします。

その様子を見たコイトさんはついにブチギレでしまいます。

・キレましたね、初めてキレました。柳亭小痴楽というやつが遅刻してきて。だからちょっと浅草演芸ホールの裏来いって。

当時をコイトさんはこう振り返ります。

そうしてホール裏に呼び出したコイトさんでしたが、殴ろうとした瞬間!

師匠の言葉が頭をよぎりました。

「暴力は破門」

なんとか寸止めに終わりました・・・。

ちなみにゲストの中山美穂さんのブチギレエピソードも紹介。

いわゆるドッキリ番組に3回も騙され、その度にマネージャーを殴っていたそうです笑

前座:漢字難しすぎる問題

欠けていた常識を学んだ前座見習いを経て、前座となりますが、まだまだ問題が山積していました。

ようやく高座に上がることができるようになったのですが、漢字と言葉づかいが難しすぎる問題がありました。

特に、古典の江戸弁が

・当時は何言ってるんだろう・・・

とまったく分からなかったようです。

また落語の独特の言い回しもコイトさんを苦しめます。

落語の稽古というのは三編稽古といい、師匠が弟子に同じ噺を3回聴かせて覚えさせるという稽古法で、それを覚えてから師匠に披露するというものでした。

ある日の稽古のことでした。

師匠

「えー、付け焼き刃は剥げやすいといいまして」

コイト

 「(はあ?聞き覚えのない言葉があるなぁ)師匠、ICレコーダーいいっすか?」

師匠

「まあ、コイトなら仕方ない」

と、録音して覚えることに。

そして、覚えた噺を師匠に披露することになったのですが・・・

コイト

 「えー、つけまつげは取れやすいと申しまして・・・」

師匠

「えっとね・・・意味は通じる」

師匠は叱る訳でもなく、優しく教えてくれたそうです。

前座:昔の暴走仲間問題

そうして高座に上がるようになったコイトさんは、ついに地元名古屋に凱旋。

名古屋の寄席で前座をすることになりました。

コイトさんは早速地元の後輩たちに、落語を見に来るように連絡します。

この時、トリを務めるのは三遊亭小遊三師匠。

小遊三師匠はこのとき、こう思っていました。

「(コイトはイケメンだからな。きっと黄色い声援が飛び交うんだろうなぁ。)」

と期待をしていたそうです。

ところが!

このあと小遊三師匠は縮み上がります。

なんと、客席は黄色い声援(若い女性のこと)ではなく、ドスの利いた声が飛び交っていたのです。

それもそのはず。

コイトさんは元暴走族の総長。

客席は、とても寄席好きとは思えない輩で埋め尽くされていたのです。

座布団に座るまでの歩いている間に、

「ナオヤ!」

「総長!」

そんな声が飛び交っていたのだとか。

落語のことを知らない後輩たちも、コイトさんの噺を熱心には聴いていたそうです。

そうですよね、なにせ元とはいえ総長だった人の晴れ舞台ですから笑

前座:大師匠に全部見られている問題

ところが、たまに暴走族の片鱗を見せてしまうことも。

小遊三師匠のタレコミ1:お客にブチギレ事件

コイトさんがとある演目を披露しているとき、一番噺の盛り上がりでお客さんからおひねりを投げ込んでもらったのですが・・・

なんと紙幣ではなく、3000円分の小銭だったのです。

ガシャンと大きな音が出たこともあり、コイトさんは

・キレましたね。「オイ!ふざけんじゃねぇコノ野郎!」って

ところがそれを偶然にも目撃していたのが、たまたま客席の一番奥に座っていた小遊三師匠でした。

小遊三師匠のタレコミ2:元ヤン事件

それは、小遊三師匠に付いて電車で移動しているときでした。

ホームで電車が来てドアが開き乗車しようとしたときでした。

他に居合わせた乗客の歩みを遮って小遊三師匠を乗せようとしたのです。

小遊三師匠いわく

・芸人は普通譲るでしょ、どうぞどうぞって。あいつは他の客を(手で)バンッと遮ってね。俺は総長じゃないんだから笑

と、コイトさんの熱心さ、真剣さが空回りしていた事を話します。

小遊三師匠のタレコミ3:告別式で笑顔事件

またとある時。

コイトさんの顔(表情)が怖いことを気にしていた小遊三師匠。

・顔見りゃ怖そうな顔してるから。「何かあっちゃいけない」って目つきをしている。だから、何でもいいから一日中笑ってろと。ずーっと笑ってろと。あいつはよく言うこと聞いてね。告別式でも笑ってたよ。

と話します。

ですがこれは、小遊三師匠のいわばリップサービス。

真面目に取り組んでいるコイトさんの、小遊三師匠なりの評価だったのかと思われます。

ただ、笑顔を心がけることで表現力がUP!

鋭かった人間性も次第に穏やかに。

その結果、表情はこうなりました。

どうです?

入門から15年経ったとはいえ、こんなに変わるものでしょうか。

コイトさんの落語に対する熱心さが、この表情からも伝わってきますね。

二つ目:俺は師匠のような噺家になれない

二つ目に昇進し、弟弟子を持つようになったコイトさんですが、何度も寄席を重ねていく上で、ある悩みに直面します。

それは、三枚目の役がまったくウケない事。

鯉昇師匠や小遊三師匠と同じ噺をしても、笑いが起きない・・・

これにコイトさんは悩みます。

師匠いわく

「落語は三枚目が二枚目ぶるから面白い。だから二枚目のコイトが三枚目ぶると客がつまらない」

と、分析します。

鯉昇師匠や小遊三師匠が得意とするのは、滑稽噺というジャンル。

三枚目が二枚目ぶる、いわゆる格好つけの噺です。

この滑稽噺がコイトさんには向かないと自分で気づきます。

そこでコイトさんが攻めたのは、最初に聞いた「芝浜」のような人情噺。

親子や夫婦などの人間の情愛を描いた噺で攻めようと決めます。

となると、今以上に人間を観察したほうがいいと考えたコイトさん。

噺には女性も出てくるので、その仕草も研究しないといけない。

幸い激モテだったため、女性がお酒を飲む仕草や口調や表情を凝視していました。

時にはわざと怒らせて、この人はどうなんだろうな、という事もしていたようです。

その甲斐もあって、とある日、鯉昇師匠から「最近良くなってきたなぁ」と言われました。

なんでも、あまり弟子を褒めない師匠だそうで、それは嬉しかったそうです。

またこの時すでに、弟弟子が10人ほどいたのですが、コイトさんに対して色々思う所があるようで・・・

弟弟子の告発1:集合時間

決死の覚悟で告発してくれたのは、弟弟子の瀧川鯉八さん。

集合時間15分前でも褒められる世界で、コイトさんは1時間半前には現地入りしているそう。

「コイト兄さんは時間に厳しい男で・・・暴走族の名残なのか。」と。

弟弟子の鯉八さんは兄弟子よりも遅く来る訳にはいけないので、さらに10分早く。

鯉八さんの下には8人いるので、さらに10分早く、その下は、またさらに10分・・・

一番下の人は、2時間半には集まらないといけない。

そういうルールをコイトさんが作った!と鯉八さんは嘆きます。

弟弟子の告発2:サッカー好き

コイトさんはサッカーも好きで、ずっとサッカーの話をしてくるそう。

でもあまりサッカーが好きでない鯉八さんは、しんどくなると

「コイト兄さん、ロナウドに似てますよねと言うと、喜んで話が終わるんです。」

なんのこっちゃ笑

弟弟子の告発3:師匠だけが知らない

最近、鯉昇師匠が女性だけのファンクラブ「鯉昇ギャルズ」を結成したそうです。

このファンクラブは師匠が好きな若い女性が会員なのですが・・・じつは!

本当は、コイトさんのファンがコイトさんに近づきたいがために会員になっているというのですが、鯉昇師匠だけが、このことを知らないといいます。

これについて鯉八さんは

「本当かどうかは分からないけど、そういう噂を聞いたんです。師匠が不憫でならない」と冗談交じりで語ります。

コイトさんはイケメンですからね、少し考えれば分かりそうなものですが笑

そして真打ちへ・・・

入門してから15年。

努力の甲斐もあり、ついに真打ちに。

師匠いわく

「あいつ(コイト)は、徐々に上手くなるのではなく、急に階段を駆け上がるように上手くなる。

ひとつの噺だけではなく全部レベルが上がる。15年で階段1つだからね。

これで15年でもう1つ階段を上がるとすると、あいつは200歳くらいまで生きないといけないね。

いいポジションにいるよ。これからだね」

といいながらも、なんだか嬉しそうな鯉昇師匠。

そして2019年5月。

令和初の真打ちとなったのです。

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